コクワガタの産卵セット

コクワガタを産卵させるのに一番いい方法はどういうものか?

あなたは知っていますか?

 

飼育経験者A
飼育経験者A

コクワを本気で産卵させようと思ったことはないな。マットかな。

いや、でも朽ち木にも産むみたいだし、、、でもよく知らないな

保護者B
保護者B

こどもといっしょに採集にいって採れたコクワでもいたら

ブリード体験をさせてみてもよいかも

 

 

採りたいと思って出かければ

どこにでもいるクワガタ「コクワガタ」

 

そんなことから希少価値としては低く

軽く見られがちですが

小さいクワガタはそれなりに

それはそれで人気はあるのです。

しかし実際ブリードするとなると

案外わからないことも多いのでは?

 

そんなそんな疑問を解決するべく

実際に自分でやってみました!

産卵セットの用意

コバエシャッター小

ケースはコバエシャッター小を使いました。

よくある100円ショップに売っている虫カゴと

同じくらいの大きさですが

100円ショップのケースとの違いは

蓋の部分に大きな穴がないことです。

 

100円ショップで買える虫かご 大き目の空気穴がある
コバエシャッター(小)外からコバエも入れない

あの大きな穴がありますと

特に夏の時期などは水分が逃げやすいことや

他の虫が侵入してきたりするのです。

 

湿気だけなら新聞紙蓋とケースの間に挟んだり

小さなビニールシートに針で穴をあけたものを

使えばすればよいのですが

効果を考えますとあと数百円だけ出費して

これを使われることをお勧めします。

セットの詳細について

今回は上のようなセットを組みました。

普通のマットを手で詰める程度の固さで詰めました。

「コクワはマットだけで産卵する」のは知っていましたが

今回はあえて産卵木を使ってみました。

 

今回の産卵木は前にオオクワガタの居場所として

木の真ん中部分を切り抜いたものです

 

思った以上にオオクワガタがその穴に入ってくれないので

意味がなくてその後、行先に困っていたものです。

そのため木は塊という感じではないような状態です。

 

表面には転倒防止の材で鉢底ネットを使いました。

エサはゼリーですが

シールをめくってしまわずに

カッターで切れ目を十字にいれておく

「クロススピリット」と

静岡の有名カブクワ系ショップの

TOPGUNさんが名づけられた方法を取りました。

これはミヤマの産卵セットの時から

やることにしている方法です。

 

メスのクワガタはゼリーの中に顔を突っ込んで

食べるクセがあるようで

どうしても荒らしやすいようです。

 

結果は?

 

あけてそのままマットに卵を載せたところ。

6月28日にセットしたものです。

7月28日に開けましたので

丸1か月というところですね。

 

早い段階でケースの一番底の部分に卵が見えていまして

ペアリングもうまくいっていたんだなとわかり

一安心でした。

今回のオスは50㎜ジャストの個体で

まあまあというところですかね。

 

 

そんな底の方の卵から孵化が確認できましたので

これはもう急がねばというところです。

 

親が幼虫を食べてしまうことがある種(ヒラタクワガタは代表的か)

もいますので、今回のこのコクワがそうではないとは

言い切れないと思うことが1点。

 

もう一つはオオクワガタなどでもそうなのですが

孵化を確認したら即菌糸瓶に投入した方が

大きくできる。

エサを別のものを食べさせないままに

したほうが効果が高いなどと言われており

その2点を重視しました。

 

 

この画像の卵3個は

ケースをあけてマットの底に見えていた分で

まだしっかりとすべてを確認できたわけでは

ないという段階のものです。

 

一旦ケースを別のトレイに開けて

そのマットをそのままケースに入れなおして

わかりやすく並べてみた、というところです。

 

入れた産卵用の木に幼虫が確認できました

 

さて、肝心?の産卵木です。

やはりしっかり産卵が確認できました。

画像ではもういきなり幼虫です。

 

野外ではコクワは地面より上にある朽ち木を好んで

産卵場所にしています。

少なくとも河川敷では

地面より上(つまり倒木)の朽ち木に

産卵していることがほとんどです。

河川敷でそういうふうにクワガタの幼虫を探すと

ほぼ100%の確率でコクワです。

太い朽ち木、細い朽ち木となんでもありです。

 

そういう観点から言いますと

コクワは本来は朽ち木を好むと言って

良いと思います。

卵が確認できました

木に直接卵が産卵されている様子がよくわかりますね。

その右側にも矢印をつけていますが

コクワのものと思われる齧り痕が

あります。

 

この材は中身をくりぬいて

オオクワガタ一匹が入れるような

穴があいていて

空洞とまでは言いませんが

材自体がうすっぺらい感じなのです。

 

それでもいくつも確認できました。

中には表面にさらっと載っているだけみたいな

状態のものもありましたが

材に産むことは間違いないようですね。

 

ここにも産卵の跡がありました。

卵がポロリしたので

ここから落ちたのだと思います。

 

まとめ

 

コクワガタを産卵させる方法は

ペアリングさえできていれば

マットでも産卵材でもどちらも有効といえます。

 

しかし「ノーマット」状態では

そもそもの飼育には向かないので

マットはありきという話ですね。

 

今回はあえてマットを緩い状態で詰めましたが

材との比較をしたかったためです。

 

このペアリング自体も特に問題なく

成功させられるものと思います。

 

オオクワガタもコクワガタもほとんど

喧嘩をしません。

エサが少なくなっているとか

なくなってしまっているときに

何度かぶった切りになっているのを見たことがあります。

 

あとはあまり長い間、同居させておいたときにも

一度ぶったぎりがありました。

しかしそうでもなければ普通は

特に問題なく成功しています。

 

コクワも警戒心は強い方で

見ている前でペアリングは成功したことがありません。

試したこともほとんどないですが。

 

もっとも難易度が低いと思われるコクワガタのブリード。

私はそんなコクワガタの

大型を狙ってみようと思っています。

50㎜でももうすでにそれは小さくないクワガタです。

意味がよくわかりませんねw

 

一度あなたもチャレンジしてみてください。

この記事が少しでもあなたの役にたちましたら

幸いです。

 

 

 

 

 

 

 

おまけ

私がクワガタブリードをするきっかけになったのは

ある春の日の出勤の朝

家の扉の目の前に一匹のコクワ雄が

いたことからなのですよね。

 

当然家に虫かごなどないので

仕方なく?(興味があったのは間違いないのですが)

ペットボトルに穴をあけて

適当にいれておいたんですよ。

 

そうすると次の日の出勤の朝に扉を開けると

コクワ雌がいたのです。

 

もうこれは飼育するしかないだろう(笑)と

雄と雌をいっしょにしておいて

雌だけ別にして

しばらくしたらあれ??

ケースの底に卵のような

白い色とか黄色っぽい丸いものが!

 

そんなことがありました。

 

全然経験なしで、ちょっとググって調べてみて

そのまま適当にやれば産卵してくれていました。

 

そんな風にうまく次の命を育んでくれるのは

とてもうれしいものですね。

そんな体験を簡単にできるような気がします。

 

コクワなら大体の森で最も採りやすい種類ですし

初心者のブリードとしては

とってもいい種類です。

あまり難しく考えずに

ぜひチャレンジしてみてください。

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